くじら














「瑠璃子さん、すごい雨ですね。」


「え…、えぇ」



クラスメイトの綾子さんだった



窓の外には、
大粒の雨が降っていた



「明日までこの調子だと学校も休校かもしれませんね…」



「休校…」






綾子さんは ふふっと微笑んだ



「…どうかしました?」



「いいえ、あら倉田先生またお誘いですか?」



倉田先生!



「まさかぁ。それよりすごい雨ですね」


倉田先生も
窓を見ながら言った







「…先生も思われて?明日休校になるか心配してますの、私逹」



チラリと私を見た後

微笑をたっぷり
振りまいて先生に聞いた





「…今からその事で職員会議があるんですよ。決定したら貴女逹にも報告しますよ…」








倉田先生はまんざらでも
なさそうに教えてくれた

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