くじら



どうせ 家との
会社の合併が欲しいだけ






榊 旺志郎さん
財閥の長男で17、8歳





私の婚約者候補





古臭くて融通の
きかない 嫌いな男





何でも まずは
反対する事を口にする





「何かご用ですか、」



「いえ近くに来たものですから、顔を観に…」




「わざわざありがとうございます。」






笑顔で返したのに
榊さんは ブスッとしたまま




作り笑いすら意味がない




「…ご用がそれだけでしたら、お戻りになった方が…、また雨が降ってきますから」





「そうですね…」





榊さんは ただ頷く






この人を 気に入る
母様の気持ちが理解出来ない。





ただの機械みたい、
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