獣百匹☆紅一点!?
「…未羽っ!」
「きゃっ…」
「はぁ…やっと、捕まえた…」
「っ…先輩…」
「…何が、あったの?」
私は、薫先輩の優しい声に安心して、何もかも話した。
キクくんから注意を受けてたこと、それを忘れていたこと、そして、キスされたこと…。
「私、バカですよね…」
「うん、バカ…。」
「うぅ…」
「未羽は、自分の魅力に、気づいてない…。」
「え?」
ちゅ…
薫先輩に、キスされた。
それは、触れるだけの、とても優しいキス。
「…っ、先輩…?」
「……消毒。」
そう言って微笑んだ薫先輩は、なんだか悲しげで…
「先輩っ?」
消えてしまいそうで、怖くなった。
「俺は、未羽の、味方だから…」
先輩は、そう言うとどこかへいってしまった。
私は、その後ろ姿をみていることしかできなかった。
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