獣百匹☆紅一点!?



そして、100m走は終わり、選手たちが戻ってきた。


「もー先輩速すぎっすよ…」


「ははっスタートダッシュこけたのはまじびびったけどな!」


「キクくん!」


「未羽ちゃんっ」


「おつかれっ速かったよ〜」


「いや…二位だったし……」


「二位でも、すごかったよ♪」


「未羽…俺にお疲れは?」



鏡夜先輩が、下から私を見上げてくる。

ち、近い…っ



「お、お疲れさまです…」


「……一位だった。」



「…おめでとうございます……」


ち、近いってばっ


私が赤面していると、フッと鼻で笑い、耳元で「赤すぎ。」と言い残し離れていった。



「…っ先輩のイジワル!キクくん、いこっ」


「え、うん。」



私は、キクくんをつれ、黄団の応援席に戻った。


先輩が、「可愛い奴。」なんて言ってるのなんて知らずに。










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