獣百匹☆紅一点!?



そんなこんなで、薫先輩と会長もやっとお題の紙がある机までたどり着いた。


「これじゃー無理かな…」


「そ、そんな弱気じゃダメだよっ!応援しよっ頑張れーって…え?」




薫先輩と会長が、怖い顔しながら黄団の応援席に向かってくる。


……黄団の応援席というか、私に向かってきてるような気がするのは、気のせい?



「「未羽っ!」」


「え?」



気づいたときには、右腕を薫先輩、左腕を会長に捕まれていた。




「ちょ、ちょっとぉ〜!?」


二人に引っ張られながらゴールに走る私。


こ、この二人超速い…っ



『ゴール!一着は…一着は?』


「俺だよな?」
「俺。」


『同着です!!この場合、得点はなしになります。』



「ええーっ!?嘘だろ!?」
「ふざけんなよー」



みんなからのブーイング。
でも私は、そんなの言う余裕なんてなかった。


「あ、あの…腕……」


「「ん?」」



「そろそろ、離してくれませんか?」


痛いんだけど…


「「なんで?」」



「いや、なんでって…」


「未羽、俺から離れたいのか?」


「えっ!?い、いやっそうゆうわけじゃっ」


「未羽…俺、いや?」


「えぇぇ!?」



ど、どうしようっ










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