獣百匹☆紅一点!?
『いちについて…よーい…』
緊張が走る。
400mリレーは、得点が高いから。
「キクくん……鏡夜先輩。頑張って…!」
キクくんは、一番走者。
鏡夜先輩は、アンカー。
パァン!!
大きな音と共にスタートをきる。
「あっ…キクくん、一位っ!」
スタートダッシュで、キクくんは二位に大きな差をつけた。
「はやいっ…はやいはやい!」
二番走者の人に渡ってからも、黄団の独壇場だった。
黄団、赤団、青団の順。
黄色と赤の差は結構あるけど、赤と青の差はそこまでない。
三番走者に渡り…その差は縮まらないまま、アンカーに渡った。
「…鏡夜先輩、はやっ!」
鏡夜先輩は、あっという間に赤のアンカーを抜かしてしまった。
でも、黄色とはかなりの差があって、なかなか縮まらない…。
「鏡夜ー!あとちょっとだ!」
「がんばれー!」
「沢田っ!ぬけー!」
青団からは、鏡夜先輩への声援が飛び交う。
「…っ!」
鏡夜先輩は、加速し、一気に黄色に近づく。
「……あっ!」
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