獣百匹☆紅一点!?
「…薫先輩、そっちに行ってもいいですか?」
「ん…おいで。」
きゅん…
寝起きのせいか、いつもより声が甘くて、胸がきゅんとする。
「未羽…ここ。」
薫先輩は、寝そべって左腕を広げた。
「…えーっと、腕枕、してくれるんですか?」
「ん。おいで?」
きゅーんっ
先輩っ、可愛い…!!
まだ眠いみたいで、とろーんとした目に、無防備な笑顔。
私が黙っていると、不安になったのか、寂しそうな顔で「嫌…?」と聞いてきた。
その寂しそうな顔が可愛すぎて、私は薫先輩の腕を借り、寝そべった。
「…っ!わぁっ…」
仰向けに寝ると、空いっぱいに星が広がっていた。
「きれー…先輩っ、きれいですよ!!星がグワーッて!」
「クスクス…うん、綺麗。」
「ロマンチック…」
私と薫先輩は、しばらく無言で空を見上げていた。
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