ロシアンルーレットⅡ【コミカルアクション】
「ということはだな、廣田に死体じゃなきゃ立たないとかいう類の、特殊な性癖があるか、でなきゃ、体液や乳全開は偽装。殺害の目的は他にあることになるな。」


 早く離れて欲しくて、考えられる可能性をさっさと教えてあげた。


「どっちにしても、廣田は死体とヤッたわけだ。喜んでか嫌々かはわかんねぇけど… さぶっ。」


 想像して思わず身震いしてしまった。


「お前の視点、そこ?」


 30メガネがようやく俺から離れ、今度は遠目に俺を見ながら言った。


 フン、お前に突っ込まれたくないね。


「露子のこと、詳しく教えろよ。あ、教えてくださいませ。」


 『イメチェン強化月間』あやうく忘れるとこだった。


「お前、なんか企んでる? キモいんだけど。露子は20年ほど前、女優として芸能界に旋風を巻き起こしたがそれも一瞬で、すぐに仕事は激減。潔く引退して港町でスナックを経営。店の常連客と恋仲になり入籍するが5年で破局。その後こっちに出て来て東郷と出会い愛人となる。」


「そして東郷の下っ端に暴行目的で殺された。なんとも哀れな最期だな。世知辛い世の中になったもんだ。」


「お前、意味わかって言ってる?」


 コイツ、いちいちうるさい。


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