ロシアンルーレットⅡ【コミカルアクション】


 蔦山さんは、俺のクソ親父首謀の国家レベルのテロに加担して、最愛(であるはず)の妻、まどかさんをも殺害した。


 その他、罪状複数。


 一緒に組んで仕事していたにも関わらず、俺は蔦山さんがそんな悪党だとは全く気付かず、まどかさんをみすみす死なせてしまった。


 でもなんか腑に落ちないんだよな。


 兄貴の拷問を受け、全てを吐かされた蔦山さんのボロボロになった姿は、今でも鮮明に脳裏に焼き付いている。


「ありさ…か…すま…ない…」

「撃て…ありさか…」

「頼む…有坂…楽にしてくれ。」


 全てを諦めたような、そして全てを悔やむようなあの表情。


 絶対根っからの悪人ではないはず。


 てか俺、蔦山さんのこと大好きだったのに… ぶっちゃけ惚れてました。


 これから告白しようと思います。




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