ロシアンルーレットⅡ【コミカルアクション】
「知らない訳ないですよね、義理のお母さんだったんだし!?」


「何ソレ? なら自分で調べろよ。」


「東郷甚吉の女だったってことは?」


「知らねぇよ、なんなんだよ!?」


 苛立たしげに、蔦山さんは毒づく。


 絶対知ってるね。


「殺されたんですよ。」


 さすが蔦山隆治、とっておきの切り札出しても動揺は微塵も見せない。


「葬式のお誘いか? ムショにも忌引きとかあんの?」


 悪戯っぽく微笑んで、冗談なんか言う余裕すら見せた。


「東郷組の下のヤツが、暴行目的で殺したっつってんですけど、どうも不自然なんですよね。何か吐かされたんじゃねぇかな。蔦山さん、心当たりないですか?」


 蔦山さんの顔色がほんの少し蒼ざめた。


「ないね。」


 いや、絶対あるだろう!! と叫びたい。


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