ロシアンルーレットⅡ【コミカルアクション】
 兄貴は自分の携帯を取り出し、大きくため息をつきながら、忙しくそれをいじくりだした。


 すぐに目的のものは見付かったらしく、俺にその画面を見えるように携帯をかざす。


 やはり、船の画像だ。


 俺は遠くに見える船軍団とその画像を、交互に何度も見た。


 あれ……かな? いや、あっち? それとも……って、わかるかぁ!


「そんな画像、何の参考にもなんねぇし」


 言うと、兄貴はいきなり俺の頭頂を鷲掴んで固定し、携帯を俺の面前に突きつけた。


「いいか、皆人。この画像をよーーく見ろ。そして頭ん中に叩き込め。

 あの船の中からこれを探し出すのは、あそこへ行ってからやれ」


「はい、ごもっともです、そうします」


 兄貴の酷い扱いにムカつきながらも、やっぱり逆らえない従順な弟、俺。


 そうこうしているうちに、やつらが動き出した。


 手分けして1艘1艘見て廻るようだ、根気のいる作業だね。


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