ロシアンルーレットⅡ【コミカルアクション】
「私なんか、子供生んでお腹プヨプヨだし、感度悪いし、女としては最悪なんだから、もう女としては終わってるの! むしろ最近、オッサン化してきてるし、だからお願い、こんなことやめて!」
気が動転しているのだろう、女はムチャクチャな言葉を、思いつくまま叫びまくっている。
部屋の扉の前まで来て、木戸は思わずその顔に微かに笑みを浮かべた。
が、すぐに緩んだ顔を意識的に緊張させると、勢いよく扉を開けた。
「口塞いだままやれ! うるせぇだろうが!」
多恵に馬乗りになり、暴れる多恵の両手首を掴んでいた男が、その声に反応しビクンと体を跳ね上げる。
そして全身を強張らせ、恐る恐る木戸の方へと視線をゆっくり寄越した。
「お願い、助けて… こんなやつに犯されるぐらいなら死んだ方がましよ。ねぇ、あなた銃持ってるんでしょ!? 痛みを感じないように、上手に私を殺してよ。」
多恵は木戸の姿を確認するなり、縋るように懇願した。
『上手に殺して』と、まるでおねだりをするような多恵の口調に、またしても木戸は吹き出しそうになる。
が、なんとかポーカーフェイスを維持しつつ、口を開いた。
「気に入った。この女は俺が貰う。お前らは手を出すな。」
「は?」
馬乗りになったまま、男が間の抜けた声を漏らした。
気が動転しているのだろう、女はムチャクチャな言葉を、思いつくまま叫びまくっている。
部屋の扉の前まで来て、木戸は思わずその顔に微かに笑みを浮かべた。
が、すぐに緩んだ顔を意識的に緊張させると、勢いよく扉を開けた。
「口塞いだままやれ! うるせぇだろうが!」
多恵に馬乗りになり、暴れる多恵の両手首を掴んでいた男が、その声に反応しビクンと体を跳ね上げる。
そして全身を強張らせ、恐る恐る木戸の方へと視線をゆっくり寄越した。
「お願い、助けて… こんなやつに犯されるぐらいなら死んだ方がましよ。ねぇ、あなた銃持ってるんでしょ!? 痛みを感じないように、上手に私を殺してよ。」
多恵は木戸の姿を確認するなり、縋るように懇願した。
『上手に殺して』と、まるでおねだりをするような多恵の口調に、またしても木戸は吹き出しそうになる。
が、なんとかポーカーフェイスを維持しつつ、口を開いた。
「気に入った。この女は俺が貰う。お前らは手を出すな。」
「は?」
馬乗りになったまま、男が間の抜けた声を漏らした。