ロシアンルーレットⅡ【コミカルアクション】
 たちまち乃亜の顔が再び膨れ上がり、乃亜は俺の胸元を両手で掴むと、全力で俺の顔を自分の顔へと引き寄せた。


 女である乃亜の力なんか、たかが知れている。


 けど俺はそれには逆らわずに、両手で口を覆ってキスを阻止。


 乃亜は俺の手の甲に口付けた。


 怒った乃亜が、俺の胸を両手で突き飛ばした。




 俺の勝ち。




 両腕を、乃亜の頭、腰へとそれぞれ回して抱き寄せ、今度はしっかり乃亜の唇を俺のそれで塞いだ。


 長く、濃厚な甘い時間。


 堪能した俺が、ゆっくり唇を離して、未だ腕の中にいる乃亜を見詰めると、乃亜は眼も口も半開きで、うっとりした表情を浮かべている。


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