ロシアンルーレットⅡ【コミカルアクション】
 乃亜も、今の俺の一撃で欲求を満たされたらしい。


 なんて妖艶、かつ美しいのだろう…


 決めた! もう俺、朝から乃亜食っちゃうし。


 俺が素早く、すくうように乃亜を抱き上げると、乃亜は『ひゃっ』っと小さく声を上げ、そして楽しそうにクスクス笑った。


 そのまま大股で歩き寝室へ向かう。


 途中、大きな音を立て、俺の部屋の扉が乱暴に開け放たれた。


 俺は立ち止まり、乃亜を抱き上げたまま振り返って侵入者を確認し、そして、ガクリとうな垂れた。


 突然の侵入者は、俺たちの甘い時間を邪魔したことに対して、なんら悪びれる様子もなく、もどかしそうに靴を脱ぎ捨て、当然のようにズカズカと俺の部屋へと上がりこんだ。


 マジ腹立つ。


 いや、侵入者が誰であるかを認識した今、靴を脱いだだけでも良しとすべきかも。


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