先生…大好きっ。-歯医者さんとの恋事情?-【完】
「あっ!」
そこには駅の入口で待っている慎先生がいた。
マフラーを巻いてコートを着ていた。
多分結構待ってたのかな。
迷惑かけちゃった…。
「慎先生っ!」
「里那ちゃん?」
「ごめんなさいっ…結構待ちましたよね?」
「そんなことないよ? 行こ?」
慎先生は私に手を差し出す。
私は笑ってその手を握った。
暖かい。
けど…
「はっ…くっしゅん!」
寒い…
「寒いの?」
「いえ…大丈夫です…」
「ならいいけど…そういえばご飯買った?」
「まだ買ってないですけど…買ってくるべきでした?」
「ううん。よければだけど歯医者になんかあると思うから食べよ?」
「あ…いいんですか?」
「多分大丈夫。」
「多分ですか…」
私は笑う。
慎先生も笑った。
私と慎先生は歯医者に向かった。