先生…大好きっ。-歯医者さんとの恋事情?-【完】
クリスマスイブ
「里那ー…今日歯医者だから来てよ?」
リビングの椅子に座る慎先生。スーツじゃなくて普段着。
今日は24日。
世間ではクリスマスイヴなのに私は歯医者。
「今日はクリスマスイヴなのに歯医者って…どんな嫌がらせですか…」
慎先生が笑う。
私はため息をつきながら私は焼けたパンにバターをつけ、その上に目玉焼きをのせた。
「まぁ…帰りはケーキ買うから許してよ?」
「慎先生は分かってないんですよ…」
「何が?」
慎先生に朝ご飯を渡す。
「普通のカップルはですね?街を歩いてデートするんですよ?それなのに…私っ…ヒク…ヒクッ…デートもしてない…」
「うわっ…ちょっと泣かないで…明日って何日か知ってる?」
「えっ…25日ですが…」
慎先生が私の頭を撫でる。撫でるの好きなのかな?
「休みなんだよ。歯医者。」
「えっ…じゃあ明日はいるんですか!?」
「うん。あっ…美味しい…」
慎先生がご飯を食べだす。
「じゃあっ…」
「デート、しよっか?」
慎先生が照れ臭そうに言った。
桜谷里那…初デートしますっ!