愛してるを何度でも
「……」

もしかしたら影で付き合ってるのかなって…。」


そんなわけ ない


将平をちらっと見たけど、他の方を向いているみたいで、谷口さんの質問には興味なさそうだった。

ただ嘘の噂をそのまま流して将平に迷惑をかけるのは絶対に嫌。

「ちがうよ…その噂。だから心配しなくていいから…。」

違うのは本当のこと。
だから否定する。
それよりもこれ以上、将平に迷惑をかけたくない

「そっか…分かった。ありがとう」
「じゃぁ、あたしもう行くね!本当にごめんねッ
じゃぁ…バイバイ」

あたしは相手の返事を言わせる暇も与えず、自分の教室に向かって走った。

別に悲しいわけじゃない

だって本当のことだから…。

将平はあたしのことが嫌い

昔言われたことを思い出した。

今日、三年ぶりに将平と目が合った。

将平の目は眩しくて、まっすぐで一度も目をそらさなかった…



あたしはこの行き先のない恋をどうしたらいいんだろう。







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