愛してるを何度でも

想い

「じゃぁ、俺等帰るわ!」

全部が済んだように結衣と哲君とマサ君は帰っていく。

「将平君!りなをよろしくね~!」

結衣が笑顔で将平に向かっていった。

三人と分かれて、あたしと将平は二人きりになった。



…どうしよう。

突然の状況に今いち掴めていないあたし。

一緒に帰るなんて、今のあたし達だったらありえないこと…

将平だって、送る。なんて言ってないし…
嫌いな女をいくら、家が隣だからって、一緒に帰るのはめんどくさいはずだ。




「俺等も帰る?」

どうこう考えていたらいきなり将平があたしの目を見て、言ってきた。

あたしを見る目は、あのころと変わらない目で、優しかった。

「え…?」

話しかけられて非常に驚いている自分がいる。
当たり前だよ。
話しかけられるなんて、帰ろうって言われるなんて…
もうありえないと心の中で決めていたから。

「だから、帰ろうよ?俺、送るし。
送るって言っても、家が隣だからあんま意味ねえけど。」

将平は少し笑ってあたしに言った。

これは夢?

本当にそう思った。
将平があたしに顔を向けて笑っている。

今、あたしと将平は話してる…
涙が出そうなくらい、嬉しかった。

「あ、ありがとう」

あたしは将平に体を向けて、笑って言った。










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