Heart × Hunter ~君の心は誰のモノ?~
部屋を出て、通路を少し先に行ったところにある彼方の部屋。
そこは走って30秒もかからない。だけど、敢えてゆっくりと時間をかける。
彼方に逢いたくないから。
…ううん、逢いたい。でも彼がすることが予想的中しそうで怖いんだ。
謝る気持ちはあるのだけどそれ以前の問題だった。
(あ、着いちゃったよ…)
まぁ、歩けば人は進むもので。
しょうがなく扉をノックすることになってしまう。
「や、やっほー…?」
なんだか目に見えるものがゆっくりに見える。
彼方の動きも開こうとしている扉も。
顔が見えてあいさつした自分もゆっくりだった。