Heart × Hunter ~君の心は誰のモノ?~
『皆さん、今日は私のためによくお越し頂きました。誠に光栄で感謝の気持ちでいっぱいでございます。』
「…マー。」
「なぁに?」
「彼方のお父さんさ…あんな優しそうに笑うんだね。」
テレビでは経済の話だったから、怖いイメージしかなかった。
今は、凄く優しそう。
「あー…あの方は本当に凄いわ。私のお父様もみんな尊敬してる。」
「へー…」
一瞬、彼方が羨ましくなった。
でも、彼方は息子だから大変なんだよね。いくら親が優しくても…血縁は消えない。
これからあたしたちがどうしようが、社長の言うことは絶対。
そう考えると…幸先不安でいっぱいだった。