Heart × Hunter ~君の心は誰のモノ?~
言ってる意味分かるか?
彼方のお父さんの目は確かにそう言っていた。
後継者…やっぱりいないと困るじゃん…
あたし庶民だから…言われるまで分かんないや。
彼方が唇を噛み締めているのが分かって、一人で彼方は悩んでるかもしれない。
「ここから先は二人で決めてくれ。私はもう年なんでな…」
背を向けられて一瞬彼の足を止めようとするも、あたしがどうこう言う資格はない。
悔しかった。
彼方のお父さんは正しいことを言ってるだけなのに、彼方を助けることが出来ないのが悔しい。
「彼方…」
「わり。一人にして。ごめんな。」
くしゃっと力の抜けた笑顔で言われて、また何もすることが出来なかった。