DESTINY〜君と出会えたキセキ〜
――紛れもない、あのときの彼だ。



自転車が、外車で有名なJAGUAR製の黒いマウンテンバイク。



颯爽とした身のこなし方にドキドキして、目を合わせるのが恥ずかしかった。



一言、〈お洒落〉だった。


バックはもちろん、時計や携帯といった小物までセンスのよさが伺えて、彼のファッションへのこだわりを感じざるを得なかった。



私は、というと……


黒のノースリーブワンピースに薄いパープルのカーディガンを羽織り、日焼け対策を兼ねて、胸元にはCOACHのスカーフを巻いていた。


手には、書類がたくさん詰まったLVのサックプラと小さな紙袋を提げていた。 




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