DESTINY〜君と出会えたキセキ〜
周りから死角になったその席は、他人を気にせず、二人きりで落ち着いて話せる場所だった。


お酒にあまり詳しくない私は、彼にお勧めのカクテルを聞いて注文した。    

「お待たせしました」


運ばれてきたカクテルは、淡いピンク色をしていて、とても綺麗だった。


「「乾〜杯!」」


再びグラスを合わせ、口に含んでみると、カクテルの甘酸っぱさがたちまち口の中に広がった。


「美味しい〜!それにしても、素敵なお店だね」


「よかった。めぐみさんに喜んでもらえて」


学生時代は、渋谷で買い物をしたり、食事をしたり、

ときには合コンなどで利用したけれど、こんな雰囲気のお店には来たことがなかった。 


裕司くんは、彼女とでも来ているのかな……?




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