DESTINY〜君と出会えたキセキ〜
でも……
ほんの少しだけ、彼のことが気になった。
ホームへ上がる階段の手前、ちょうど女子トイレの辺りで後ろを振り返った。
―――…!!
裕司くんも、こちらを見ていた。
その場に立ち止まり、彼の方へ向き直すと、軽く右手を振った。
裕司くんも、手を振っていた。
――初めて会った、新幹線の別れのときのように。
でも……
あの時とは違い、彼の唇は固く閉ざされたままだった――。
ほんの少しだけ、彼のことが気になった。
ホームへ上がる階段の手前、ちょうど女子トイレの辺りで後ろを振り返った。
―――…!!
裕司くんも、こちらを見ていた。
その場に立ち止まり、彼の方へ向き直すと、軽く右手を振った。
裕司くんも、手を振っていた。
――初めて会った、新幹線の別れのときのように。
でも……
あの時とは違い、彼の唇は固く閉ざされたままだった――。