DESTINY〜君と出会えたキセキ〜
部屋に足を踏み入れると……


段ボールがいくつか置いてあるものの、片付けの行き届いた、男性にしては綺麗な部屋だった。 


無駄なものは置かない、といったシンプルな部屋。


裕司くんって、結構、綺麗好きなんだ……。


壁面を書棚で囲まれた私の部屋の方が、汚いくらい。

あんまり見たら失礼だよね……と思い、極力、部屋の中を見渡さないようにした。


裕司くんは……というと、

さっきからパソコンの辺りで、ごそごそと何やら探し物をしているようだった。 


「おまたせ〜!」


彼が、こちらに優しい顔を向けたから、私もにっこりと微笑んだ。




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