DESTINY〜君と出会えたキセキ〜
パンフレットを手に取り、眺めていると、本当にアメリカへ行ってしまうんだなぁ……と、実感した。 


アメリカへ行ったら、そう簡単には帰ってこれないし……。


しばらく会えなくなると思うと、急に淋しさが込み上げてきた。 



「んっ?どうかした?」


私の異変に気が付いたのか、裕司くんは首を傾げ、言葉を掛けてきた。


「ううん、どうもしないよ!大学、すごくよさそうなところだね。私も行ってみたくなっちゃった」


「うん。去年、留学した研究室の先輩に話を聞いたんだけど、環境は抜群にいいらしいんだ!街の治安もね」


「そうなんだ!なら、安心だよね」


「うん。とにかく、授業はもちろん、論文を書くのも全て英文だから、今は英語を頑張りたいと思ってる。そのために今、必死で英会話スクールに通ってるけどね!」

と笑った。 



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