DESTINY〜君と出会えたキセキ〜
「そっか。忙しいんだね」 

まさか、こんな日にバイトを入れているなんて思わなかった私は、すごく驚いた。

今日は、1日中、ずっと一緒に過ごせると思っていたから。


「うん。本当は今日、バイトの日じゃなかったんだけど、模試が近いからって急遽、頼まれたんだ」


「そうなんだ。今は、何年生を教えてるの?」


「高3だよ。女子校に通ってる子!」


……女の子、か。


「そっか。その子はどこの大学を目指してるの?」


「お茶女(お茶の水女子大学)か本女(日本女子大学)あたりかな。彼女のお母さんが本女の出身らしいから」


「へぇ、そうなんだ!すごいねぇ」


お茶の水女子大学や日本女子大学といったら、偏差値的には、共に国立・私立女子大のトップとされる。


そこを目指す高校生に勉強を教えている東大生の裕司くんに、改めて驚かされる。



< 216 / 462 >

この作品をシェア

pagetop