DESTINY〜君と出会えたキセキ〜
初めてお邪魔したとは思えないくらい、和やかで楽しい一時(ひととき)だった。


テーブルに所狭しと並べられたお母さんの手料理は、どれも美味しかった。



「遠慮しないで、どんどん食べてね。お代わりどう?」


「…はい、ありがとうございます。たくさん頂いています」



「そう?ほんとに遠慮しないでね」



「そうそう!めぐみさんのペースで食べたらいいよ。まっ、とにかくビールでも」


「あっ、ありがとうございます」



注がれたビールを飲みながら、伸也さんは温かな家族の中で育ったんだなぁ、とすぐに理解できた。



こんな家庭なら、私も楽しくやっていけるかも……なんて思ったりもした。



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