DESTINY〜君と出会えたキセキ〜
はっきりいって、お互いのことをあまりにも知らなすぎた。



互いのテリトリーには入ってはいけない、という暗黙の了解みたいなものが二人の間には存在していた。 


気が向いたらメールをしたり、電話を掛けたり……


そんな曖昧な関係だった。


だから、彼にまつわる写真や手紙など、思い出に残る品は一切なかった。 






唯一、手元に残っているのは、初めてのデートで撮ったプリクラだけだ。 




< 427 / 462 >

この作品をシェア

pagetop