DESTINY〜君と出会えたキセキ〜
「東京は人が多いから疲れるよね。めぐみさんはそんなことない?」



「うん、そうだね。こっちで暮らしているとこれが当たり前だけど、やっぱり人混みは疲れるよね」



「その点、田舎はいいよ。のんびりしてて!人の動きもゆっくりだし、何もかもがスローペースだから!」


「そっか。確かに、都内を歩いていると、知らぬ間に早足になってるかもしれないな」



「うん。最近の東京は、香港みたいにどんどん高層ビルが建っているから、地震でもきたらどうするんだろう、って思うよ」



そう話す彼の表情から、彼にとっての故郷は、愛すべき場所であることが伝わってきた。


なんだか、とても不思議な感覚だった。


彼の話に、吸い込まれていくのを感じた。 




< 60 / 462 >

この作品をシェア

pagetop