DESTINY〜君と出会えたキセキ〜
一度は読もうと手を伸ばした本さえも、結局は開くことなく、目の前のトレーに置かれたままだった。



京都の次は、新大阪駅。


裕司くんが下車する駅だ。

もうすぐ、彼との会話も終わる。



なんだか、ちょっとだけ淋しい。


“通りすがりの人”には違いないだろうけど……


なんとなく、このまま別れるのは淋しかった。 


理由はよく分からないけれど…。




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