冷たい彼氏2
「もしもーし、あ!宮本君?」
『…誰よ、宮本って』
「いいから、宮本君のフリして…由宇ちゃん」
小声で呟く。
『分かった。でさ今からショッピングしようと思ってるんだけど、どう?』
チラッと龍平を見るが気にしてないようだった。
なんだ気にしてくれるかな?って思ったのに。
「行く行く!うん、分かった後でね~」
ピッと電話を切って、龍平のほうに振り向く。
「じゃあたし行くね」
「…宮本って誰?」
「え?」
「宮本って誰か聞いてるの」
龍平もしかして、気にしてくれてる?
よしこうなったら、もっと嘘ついちゃえ!
「宮本くんは小学校のときの同級生で、この前久しぶりに再会して…告白されちゃった」
なーんちゃって。
宮本君はあたしの想像上の人物です。