冷たい彼氏2




「もしもーし、あ!宮本君?」



『…誰よ、宮本って』



「いいから、宮本君のフリして…由宇ちゃん」



小声で呟く。



『分かった。でさ今からショッピングしようと思ってるんだけど、どう?』



チラッと龍平を見るが気にしてないようだった。



なんだ気にしてくれるかな?って思ったのに。



「行く行く!うん、分かった後でね~」



ピッと電話を切って、龍平のほうに振り向く。



「じゃあたし行くね」



「…宮本って誰?」



「え?」



「宮本って誰か聞いてるの」



龍平もしかして、気にしてくれてる?



よしこうなったら、もっと嘘ついちゃえ!



「宮本くんは小学校のときの同級生で、この前久しぶりに再会して…告白されちゃった」



なーんちゃって。



宮本君はあたしの想像上の人物です。
< 6 / 17 >

この作品をシェア

pagetop