崩壊 【サスペンス】
 そしてホームレスのような男は警官に連れて行かれた。

 わたしはようやく落ち着いて家に入る事ができた。

 息子が居た部屋はゴミ溜めのように成り果てていた。おそらく先程の男が住み着いた結果だろう。

 娘の部屋は荒れていた。

「二人共…どこに行ったのかしら」

 帰りの遅い二人の心配をしながら、料理を始める。先程の男が部屋を荒らしたので片付けに時間がかかったけれど、結局はいつもと変わらない時間に夕食はできた。

 一応先ほどの事もあるので玄関にチェーンを掛けておくことにした。

 テーブルいっぱいの料理を並べて家族が帰るのを待った…。
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