彼と彼女と彼の友達
別れは突然
高1の春。
私、柏木唯(カシワギユイ)は、新年早々彼氏に振られました_。
いゃ、この場合は振られたって言うよりも、・・なんていうのかな??
「一度俺と、別れてみないか」
「え?」
選択肢はあった。
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A「やだ。」
B「わかったよ」
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って。
でも、そんな選択肢は選べない間に
目の前で別れ話は続いてた。
「ちょ、ちょっとまって、何で愁と別れないといけないの?」
すると彼は少し黙りこくって、
「俺、唯と付き合ううちにカップルってものがよく分かんなくなったんだ」
確かに、中1から早くも付き合っていた私と彼、矢木 愁(ヤギ シュウ)
は、ただお互い親友的な感情で、ノリで付き合ってしまうというようなものだ。
デートも、どっちかの家でゲームや漫画を読んだりして親友が休日に遊んでいる
という事にしか過ぎなく、ドキドキやキスなどはおろか、カップルらしい(?)行動には
全く至っていない。
(そ、そりゃあ私だってちょっとはそういう事考えたりしたけどさあ。。。
そんな、愁がそんな事考えてるなんて夢にも思わなかったよ~~)
「だから、しばらく別れよう。俺がわかったら、また元に戻ろう」
「ちょっっ愁!」
愁は行ってしまった。
私の目の前を、桜の花びらが散った。
「えーー・・・・・」
ここで一つ思い出した事がある。
彼は天然で、
かなりのクールだった。