あなたは誰ですか?
春
あたし、松本玲架はこの春、高校生になりました。
コンプレックスの塊です。
「ねぇ、どこの中学校?」
可愛い子が話しかけてきた。
「南中だよ」
「あたし、西中から来たんだ。よかったら友達になってよ」
「うん、別にいいけど」
「いいけど?」
いいけど、あたし外見重視だから君と友達になったんだよ。
いいけど、あたしと一緒にいても楽しいとは限らないよ。
「何でもなぁーい」
「あ、名前は?…あたしは笹本ユカ。よろしく」
「松本玲架。ユカでいい?こっちも玲架でいいから」
「分かった」
こうしてあたしは友達を作った。
「あたし、A組なんだ」
「あたしもだよ!!」
「えッ、マジで!?良かったぁ」
あたし達は教室に入り好きな席に座った。
他の人達も座ってるしね。
ガラガラ
「皆さんおはようございます。これから入学式が始まるので体育館へ行きます。静かに体育館へ移動してください」
この学校は6階建てで屋上への出入りは自由となっていて
6階、準備室・倉庫・生徒会室
5階、1年生の教室・美術室
4階、2年生の教室・第二音楽室・多目的室
3階、3年生の教室・第一音楽室・家庭科室・木工室演・劇部
2階、図書室・教育相談室・第一理科室・第二理科室・軽音楽部・文化部
1階、第一体育館・職委員室・来賓室・保健室
となっていた気がした。
5階から1階まで行くのには時間がかかる。
多分もう10分くらいしただろう。
やっと体育館に着いた。
先生達はいろんな話を全校生徒へ向けて話しているけど
みんな疲れきった顔をしている。
早く終わんないかな
と思ったその時一人の女の子が倒れた。
次々生徒が倒れていった。
「先生!!」
と呼ぶ声が色んな所から聞こえてくる。
おかげで入学式はこれで終わった。