“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】
「だからさ。
今はキスだけで我慢しとけって。
それがオレの答え。
じゃ、オレ帰るわ。
これから部活あるし」


くるりと征に背を向けて、カラカラとドアを横に開ける。


そんなオレの背中に…


「やっぱり」


征の声が投げつけられたように響き、


「ん?」


振り返ったオレに、


「いや…だから、俺…」


征は口ごもり、オレから顔をそらし、窓の方を向いたまま、


「おまえのこと、嫌い、なんだよ」


小さく小さく、そう、吐き出した。

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