“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】
…は?
…んだよ、ソレ。
勝手に決めんなっ!!


イライラっとするオレに、


「ほら、見てよ。
俺なんて。
遥ちゃんと写真撮っただけで満足してるってのにさ」


ケータイをカシャっとスライドさせて、


「じゃ~ん。
カワイイでしょ。
俺の“彼女”」


浴衣姿の遥とぴったり寄り添った写真をオレに突きつける。


しかも…さ?


「いいよな~凌は。
俺が遥ちゃんに“イケないこと”するの我慢してるっていうのにさ~。
凌一人だけいい思いしちゃってさ。
ずるいよな~」


ぴゅーっと口笛を軽やかに吹き、


「どーだった?」


なんて、わざとらしい笑顔を向けるなんて。

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