“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】
奥歯をギリギリをかみ締めるオレに、


「それにさ?
遥ちゃんも喜んでたよ?
凌に彼女ができたってこと」


「…は?」


「あたしだけ幸せなのが申し訳なくって…だってさ?」


「…は?」


「遥ちゃんって、やっぱりさー…
本当にいい子だよなー」


うんうん…とうなずき、思い出し笑いを浮べる征から、スッと…顔をそらしたわけは―――



『凌は…
本当に…。
本当にあたしのこと、嫌いになっちゃったの?』


あの日…花火の日の遥のあの言葉が…
< 128 / 641 >

この作品をシェア

pagetop