“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】
side 遥
長谷川くんに指定されたお見舞いの時間。
その時刻になっても、あたしが病室のドアをノックできなかったわけは…。
『あのさぁ。
悪いけど。
集合時間だから、オレ、行くわ。
それにさ?
興味ないんだよね。
おまえと遥のこと。
だから、もう、呼び出すな。
オレもさ。
おまえのこと、嫌い、なんだよね。
だからさ?
征とは…いや…おまえとは。
もう“友達”でもなんでもねぇよ』
凌の声が、ドアのすぐ向こうから聞こえてきたから。