“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】
オレの上に馬乗りになって、オレの両手首を掴んでベッドに押し付け、


「それとも…忘れたくないのかな?
ん?」


オレをいたぶるような…ゾクリとするような瞳を向けた。


…ったりまえだろ?
忘れたくなんかねーよ。


首をスッと…縦に振ったオレに、


「なら、言えるよな?」


涼…綾瀬涼は高飛車に、そうすることが当たり前だとでも言うように言い放ち、


「凌、おまえがその“はるかちゃん”を忘れたくなければ―――」


口の端をニヤリと歪め、


「全て、言え」


氷のように冷たい声をオレに落とした。

< 167 / 641 >

この作品をシェア

pagetop