“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】
「あー…もう。
なんなんだよ、おまえ」


オレは綾瀬涼に馬乗りになられたまま、頭をくしゃくしゃかき回した。


「関係ねぇだろ?
おまえには。
なんで、んなことに興味持つんだよ」


そう思うことは、今までにも何度もあった。


でもそのたびに、こいつの思い通りに吐かされる。
なんでも言う事きかされる。


男のオレから見ても完璧なバランスに完璧な顔。


もちろん頭もよくて、どこかのボンボン。


巧みに操るのは、甘い言葉と冷たい言葉。
器用に声のトーンを使い分けて。


妖艶なほどの色香を纏わせ、男のオレに対しても、必要とあらば躊躇せずに武器にしてくる。
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