“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】
side 凌
「凌、おまえを…。
死ぬほどドキドキ…させてやろうか?」
その言葉と共に、綾瀬涼の小さく綺麗な顔が、どんどんオレの顔に近づいてくる。
同じ部屋になって3週間。
コイツのからかいにも、いう事の聞かせ方にも、慣れたと思っていたが…
さすがに、今回のコレは、ひどいだろ。
オレもしかして、マジでコイツに喰われる?
そんなことが脳裏をかすめ、
マジかよ…
初めてが男って、それどーよ?
その事実にもなりそうなこの事態に、この状況に――
初めての相手が男…
――インパクトがありすぎて、オレは拒絶どころか反応すらできなくて。