“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】
イラっとしすぎたのと、コイツに両頬を掴まれてて、声に出しづらい状況だったせいで、


ただ目の前の奴を睨み上げることしかできなかったオレに、


「おまえさ」


綾瀬涼はオレの頬に爪を立ててから、


「何でもすぐに諦めて、何でもポンポン受け入れてんじゃねーよ!!」


苛立たしげに、身を起こし、突き出した手の親指を下に向け、


「3週間、おまえのことをそばで見てきた。
おまえさ。
オレのことが好きなのか?
そうじゃねぇだろ?
だったらどうして…。
この状況でも拒絶しねぇんだよ!」


冷たい瞳でオレを見下ろした。

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