“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】
「おまえさ、こんなこと…。
本気で嫌だと思ってンだろ?
だったら、反撃でもなんでもしてこればいいだろ?
殴ってでも、突き飛ばしてでも、やめさせればいいだろ?
おまえは別に、か弱い女ってわけでもねぇし。
力でオレに敵わないはずもねぇだろ?
なのに、なんだよ?
いい子ぶりやがって!
嫌なくせに、こんなことまですんなり受け入れて」



綾瀬涼は、歯軋りしながら苛立たしげに、



「おまえさ…
嫌なことでもなんでも受け入れんのかよ。
相手が望んだら…自分が嫌でも受け入れんのかよ?
おまえの許せる範囲ってどこまでなんだよ?
こんなことでも…屈辱だとは思わずに…。
自分を捻じ曲げて、相手の気持ちを汲んで、相手に合わせようとするのかよ?」




オレのTシャツの胸元を掴みあげる。
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