“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】
「…なんだよ、征」
だからといって、オレには…
征からの電話を無視する…なんてことは、やっぱりできない。
だから――…
「こんな朝っぱらから、何の用だよ」
全てを押し隠した心で…
できる限りの平静を装って…
征からの電話に出た…
――はず、だった…。
でも…
そんなオレの平静は…
「凌に教えてやろうと思って」
無駄に浮かれた征の声色の前で…
「明日、俺の誕生日♪
遥ちゃんがお祝いしてくれるんだって♪
いいだろ~!?」
脆くも崩れ去る。