“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】
「とっくに答えが出ている時間だと思うけど?」


悪い…涼…
おまえを…ずっと待たせたまま、だったな…。


オレを送り出してくれた時、最後に見た心配そうな涼の顔がまぶたをよぎる。


征からの電話を受けて、呆然と…
ただ呆然とするしかなかったオレから、電話の内容を聞き出し、


『すぐに日本に帰れよっ!!』


そう言うなり、どこかに電話したおまえ。


その言葉に、


『バーカ。
そんなにすぐにチケットなんか買えるか。
国内じゃねぇんだよ。
間に合うわけねぇよ』


そう言葉を返した気がする。

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