“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】
それに…さ?
今、夜中だろ?


おまえ…
オレからの電話を…
ずっと…待っててくれたのか?


そう考えると、


「で?
どうだったんだ?」


わざとぶっきらぼうに放たれた綾瀬涼の言葉にも、熱いものがこみあげてくる。


「サンキュ、涼…」


それは
今のオレに言える
たぶん
最高の言葉で…


そう言って、息を吐き出したオレに、


「…んだよ、凌。
子供じゃないんだから…。
泣いてんじゃねぇよ」


憎まれ口を叩きつつも、ケータイの向こうで、綾瀬涼がホッとため息をつくのが聞こえた。

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