“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】

side 遥






「ねぇ…凌…」


長谷川くんの家の門の前。


伊藤くんと少しだけ言葉をかわした凌が、あたしの手を引いて歩き始める。


その後ろ姿に、


「凌…」


もう一度呼びかけた。


「…ん?」


そう言って振り返る凌は――


きっと
いつもの凌で

きっと
今までの凌と


――何も変わりはないはず…だけど――

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