“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】
「…あ…遥…」


夕方の往来はけっこう激しくて。


「どこにも行かないから…。
遥…
ちょっと…手…放して…」


凌は人の目を気にしてあたふたしているようだったけど、


「やっ…
この手を放したら、凌がどこかに行っちゃうもんっ!!」


もう…
誰に何を言われても、凌から離れたくないあたしは、


「もう、絶対、凌から離れないもんっ!!!」


さっき以上に、凌のTシャツをぎゅっと引っ張った。

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