“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】
でも、凌
そっちのほうがカッコ悪いんじゃねぇか?


そんな心の声に、微妙に賛同しつつも、


でも“愛してる”って言葉は、女をなだめるため…とか、そんなに簡単に使っていいもんじゃねぇだろ?


…と、すぐに打ち消して。


つーか、どっちのオレもカッコ悪いっつーの!


そんな判断から


「泣くなよ、遥。
こんなところで」


手法を変えて強気に出てみたら――


ただでさえ興奮気味の遥は


「凌は…
凌は…
あたしのこと…
好き…じゃないんだ…」


さらにさらに興奮してしまったようで――


ひっく…ひっく…
道のど真ん中で。
そんなしゃくりあげるような泣き方に発展してしまった。


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